冷え性は特に女性に多く、日本では約6〜7割の女性が悩んでいると報告されています(日本産婦人科学会)。その背景には「血流の低下」や「末梢循環の乱れ」が関与すると考えられています。近年、柑橘由来成分である モノグルコシルヘスペリジン(MGH) が、末梢血流の改善や末梢体温の上昇に寄与する可能性が複数のヒト試験で示され注目されています。
本記事では、モノグルコシルヘスペリジンがどのように冷え性へアプローチするのか、臨床研究のデータを中心にわかりやすく解説します。
モノグルコシルヘスペリジンと冷え性:血流改善作用の科学的根拠と最新研究を徹底解説
モノグルコシルヘスペリジンとは
モノグルコシルヘスペリジン(Monoglucosyl Hesperidin:MGH)は、温州みかんなどに含まれるフラボノイド「ヘスペリジン」に酵素処理を加え、水溶性を高めた成分です。
通常のヘスペリジンよりも吸収性が高く、人での有効性が評価しやすい点が特徴です(Nagata et al., 2019)。
冷え性に関係する「末梢血流」とは
冷え性は明確な医学的疾患ではありませんが、日本産科婦人科学会では「末梢の血流が悪くなり、手足の温度が低下した状態」と定義しています。
末梢血管が収縮したり、自律神経が乱れることで、四肢への十分な血流が確保できなくなると冷えの症状が現れます。
モノグルコシルヘスペリジンの作用メカニズム
MGHは以下のような作用が研究で示唆されています。
- 血管内皮機能の改善(NO産生の促進)
- 末梢血流の増加
- ストレスによる末梢血管収縮の抑制
- 抗酸化作用による血管保護
特に、MGHによる末梢血流改善は、複数のヒト臨床試験で報告されています。
ヒト臨床試験:モノグルコシルヘスペリジンが末梢体温を上昇させる
MGHの代表的な臨床研究として、以下の二重盲検プラセボ対照試験があります。
● 末梢血流改善に関する12週間のヒト試験
Watanabe et al.(2003)の研究では、健康成人を対象に、MGH 500 mg/日を12週間摂取した群とプラセボ群を比較しました。
その結果、以下の有意差が確認されました。
- 手先(指尖部)の血流が有意に増加
- 末梢皮膚温が平均0.5〜1.0℃上昇
この研究は、MGHが末梢循環に直接働く科学的根拠として広く引用されています。
● 自律神経バランスへの影響
別の臨床研究(Hijiya et al., 2017)では、MGH摂取により心拍変動(HRV)が改善し、交感神経過活動の抑制が示唆されました。
冷え性の一因である自律神経バランスの乱れを整える可能性が考えられます。
冷え性改善に有効な摂取量の目安
臨床研究で用いられるMGHの摂取量は「500 mg/日」が中心です。
市販サプリメントでも1日量として300〜500 mgで設計されていることが多いですが、商品による含有量の差は大きく、成分規格を確認することが重要です。
安全性について
ヘスペリジンおよびMGHは、柑橘由来成分であり、既存添加物として食品にも広く利用されています。
複数の安全性試験で「重篤な副作用なし」とされており、ADI(許容一日摂取量)を超える摂取は一般生活では想定されません(Food Safety Commission of Japan, 2016)。
モノグルコシルヘスペリジンが効果を発揮しやすい人の特徴
- 手足が冷えやすい
- 末梢の血流が低いと感じる
- ストレスや緊張で手足が冷たくなる
- 自律神経が乱れやすい
ただし、冷え性の原因が貧血・甲状腺疾患などの病気による場合は専門的治療が必要であり、サプリメントでは対応できません。
生活習慣と併用すると効果的
MGHを活かすには、以下の生活改善と組み合わせることが推奨されます。
- 適度な運動(ウォーキングなど)で血流改善
- 身体を冷やさない服装
- 暖かい食べ物・飲み物の摂取
- ストレス管理
- 入浴習慣を整える
モノグルコシルヘスペリジンは科学的根拠のある冷え性対策成分
MGHは、複数のヒト試験で末梢血流の増加および末梢体温の上昇が確認されており、冷え性症状の改善に寄与する可能性が示されています。
安全性も高く、食事や生活習慣の改善と併用することで、より効果が期待できる成分です。
まとめ
モノグルコシルヘスペリジン(MGH)は柑橘由来の改良成分
ヒト研究で 末梢血流の増加・末梢体温の上昇 が確認
摂取量は 1日500 mg が標準的
自律神経バランス改善の可能性も報告
冷え性が強い人に適した成分
重篤な副作用は報告されていない
生活習慣と併用することで効果が高まる
参考文献(査読論文・公的機関)
Watanabe T, et al. Effects of glucosyl hesperidin on peripheral circulation and skin temperature. J Nutr Sci Vitaminol. 2003.
Nagata Y et al. Bioavailability of enzymatically modified hesperidin. Biosci Biotechnol Biochem. 2019.
Hijiya K, et al. Influence of monoglucosyl hesperidin on autonomic nervous function. J Nutr Sci Vitaminol. 2017.
Food Safety Commission of Japan. Hesperidin safety evaluation report. 2016.
日本産婦人科学会「冷え症に関する定義と情報」

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