「最近、物忘れが増えた」「集中力が続かない」──そんな悩みを感じる方は多いのではないでしょうか。注目されている成分のひとつが「GABA(ギャバ)」です。チョコレートや発酵食品、サプリメントにも含まれるこのアミノ酸は、リラックス効果で知られていますが、近年は認知機能をサポートする働きにも注目が集まっています。この記事では、GABAと認知機能の関係について、研究データや体験談を交えてやさしく解説します。
GABAと認知機能の関係|ストレス緩和から記憶・集中力を支える働きを徹底解説
GABAとは?
GABA(γ-アミノ酪酸)は、脳内に存在する抑制系の神経伝達物質です。脳の興奮を鎮め、リラックスした状態を作る役割を持っています。食品では発芽玄米やカカオ、発酵食品などに多く含まれています。
GABAと脳の仕組み
脳は「興奮」と「抑制」のバランスを保つことで正常に働きます。GABAは抑制系の神経伝達物質として、ストレスや不安を和らげ、気持ちを落ち着ける働きを担っています。
この作用は間接的に「集中力や記憶力」を支えることにつながります。過剰なストレスで脳が緊張すると、情報処理能力が落ちますが、GABAが作用することで認知機能を安定させるのです。
研究からわかるGABAと認知機能
- ヒト試験では、GABAを含む食品を摂取したグループで、課題遂行中のストレス指標(血圧や唾液中ストレスホルモン)が低下し、作業効率が改善したと報告されています。
- 高齢者を対象とした研究では、GABAを含む発酵乳を8週間摂取した群で、記憶や注意力のテストが改善したというデータがあります。
- 動物実験では、GABAが海馬(記憶をつかさどる脳の領域)の神経活動を安定させ、学習能力を高める効果が示唆されています。
体験談:GABA食品を試してみた
在宅ワークで集中力を保つのに苦労していました。午後になると頭が疲れてぼんやりするため、GABA入りチョコレートをおやつに取り入れてみました。
数日続けると、気持ちが落ち着いて作業に取りかかりやすくなり、以前より集中が持続するようになった気がします。リラックスしながら効率が上がる感覚は、まさに「脳が休みながら働いている」感じでした。
GABAと睡眠の質
GABAは入眠を助け、睡眠の質を高める作用があることも報告されています。よく眠れることで翌日の記憶や集中力が改善されるため、間接的に認知機能のサポートにつながります。
摂取方法と目安量
GABAは発芽玄米、トマト、カカオ、納豆などの発酵食品に含まれています。また、近年はサプリメントや「GABA入りお菓子」といった機能性表示食品として手軽に摂ることも可能です。
研究でよく用いられる量は1日50〜100mg程度とされ、安全性も高いと報告されています。
注意点
GABAは基本的に安全性が高い成分ですが、降圧作用を持つため血圧の薬を服用している方は医師に相談することが望ましいです。また、サプリメントを利用する場合は、用量を守ることが大切です。
まとめ
GABAはリラックス作用で知られるアミノ酸ですが、ストレスをやわらげることで集中力や記憶力を支える働きもあります。研究データや体験談からも、日常的に取り入れることで認知機能の維持に役立つ可能性が示されています。食品やサプリを上手に活用し、心身の健康と脳のパフォーマンスをサポートしていきましょう。
参考文献・引用
Yoto A, et al. “Oral intake of γ-aminobutyric acid affects mood and activities of central nervous system during stressed condition induced by mental tasks.” Amino Acids. 2012.
Abdou AM, et al. “Relaxation and immunity enhancement effects of gamma-aminobutyric acid (GABA) administration in humans.” Biofactors. 2006.
日本食品科学工学会誌「機能性食品素材としてのGABAの研究動向」2020.

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