「健康診断でコレステロール値が高めと言われた」「食事だけでの改善が難しい」――そんなとき、サポート成分として注目されるのがキトサンです。
この記事では、キトサンの基礎知識から、コレステロール低下作用の仕組み、効果が期待できる人、注意点まで、わかりやすく解説します。
キトサンとは?コレステロールを下げる仕組みと効果をわかりやすく解説
キトサンとは?
キトサンは、カニやエビなどの甲殻類に含まれる「キチン」という天然成分から作られる食物繊維の一種です。
キチンに化学処理を加えてアミノ基(−NH₂)を導入したものがキトサンであり、水に溶けやすく、さまざまな健康効果が報告されています。
キトサンの特徴
- 天然由来の動物性食物繊維
- 脂肪分やコレステロールを吸着して体外へ排出する
- サプリメントや特定保健用食品(トクホ)に利用されている
キトサンがコレステロールに与える影響
キトサンのコレステロール低下メカニズム
キトサンは、腸内で食事由来のコレステロールや胆汁酸と結合し、これらを便と一緒に排出する働きがあります。
胆汁酸は体内でコレステロールから作られるため、胆汁酸が排出されると新たな胆汁酸を作るために血中コレステロールが消費され、結果的に血中コレステロール値が低下する仕組みです。
LDL(悪玉)コレステロールの低下
複数の研究により、キトサンの摂取によってLDLコレステロールが有意に低下することが示されています。
一方で、HDL(善玉)コレステロールへの影響は少ないとされ、全体的な脂質バランスの改善に役立つと考えられています。
キトサンを摂取するメリット
1. コレステロール値の改善
高コレステロール血症(脂質異常症)の予防・改善が期待できます。
特に、食生活の乱れや運動不足による脂質異常に悩んでいる方に有効とされています。
2. メタボリックシンドローム対策
内臓脂肪の蓄積、血中脂質異常など、メタボリックシンドローム関連のリスク低減にも寄与する可能性があります。
3. 便通改善
食物繊維としての働きにより、腸内環境を整え、便通を改善する効果も期待されています。
キトサンの摂取方法と注意点
キトサンを含む食品・サプリメント
- トクホのキトサンサプリメント
- キトサン入りの健康食品や飲料
日常的に摂取するなら、トクホ認定を受けた製品を選ぶと、一定の効果と安全性が期待できます。
摂取量の目安
多くの製品では、1日あたり3~6gのキトサン摂取が推奨されています。
製品ごとの用量指示に従い、継続的に取り入れることがポイントです。
副作用や注意点
- 甲殻類アレルギーのある方は注意が必要
- 脂溶性ビタミン(A・D・E・K)の吸収が低下する恐れがある
- 妊娠中・授乳中の使用は医師に相談
特に、甲殻類アレルギーがある方は重大なアレルギー反応を起こすリスクがあるため、摂取を避けましょう。
キトサンと他のコレステロール対策との比較
コレステロール対策としては、食事療法(食物繊維、植物ステロール、オメガ3脂肪酸など)や運動療法、必要に応じて薬物療法(スタチン系薬剤)などがあります。
キトサンはこれらの方法と併用でき、特に軽度~中等度の脂質異常に対して、生活習慣改善の一環として役立つと考えられています。
キトサンの利点
- 比較的安全性が高い
- 自然由来成分である
- サプリメントで手軽に摂取できる
注意点
ただし、重度の高コレステロール血症の場合は、医師による治療が優先されます。
サプリメントはあくまで補助的な役割であり、医療機関の指導を受けながら活用しましょう。
まとめ
キトサンは、コレステロールを下げる働きが期待できる天然由来の食物繊維です。
腸内でコレステロールや胆汁酸を吸着・排出することで、特に悪玉(LDL)コレステロールを下げる効果が示されています。
サプリメントやトクホ製品で手軽に摂取できる反面、アレルギーや脂溶性ビタミンの吸収低下に注意が必要です。
コレステロール対策には、バランスの取れた食生活、適度な運動とあわせて、キトサンのようなサポート成分を上手に取り入れていきましょう。
参考文献・引用
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「コレステロールとは」
- Food Research International. 2011;44(10):2710–2716. “Chitosan and its derivatives for biomedical applications.”
- 日本食品化学学会誌「キトサンの機能性と応用」
- 特定保健用食品許可表示データベース(消費者庁)

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